聖光学院・赤堀「一球執念」 リードオフマン...攻守で泥くさく

2019年夏の選手権以来、甲子園に戻ってきた聖光学院は2回戦で涙をのんだ。主将の赤堀颯(3年)は「全国レベルの強さを感じた。まだまだ未熟さがあった」と悔しさをにじませ、聖地を去った。
相手エースを攻略できなかった。近江対策として打撃マシンを調整したり、打撃投手を通常より近い位置に立たせたりするなど工夫を凝らし、「最高の準備をしてきた」。万全の策を喫して挑んだが、相手の方が一枚上手だった。
ただ赤堀は「一球への執念」を忘れずリードオフマンとしての役割を果たした。一回は先頭打者で四球を選ぶと先制のホームを踏んだ。5点を奪われた直後の三回も先頭で打席に立つと、高めの直球を左翼線にはじき返す二塁打を放ち、その後、2点目のホームを踏んだ。相手に流れがある展開でも体を張った守備でもり立て、チームの持ち味である粘り強さや泥くささを体現した。
横山博英部長が指揮を執るBチーム時代から主将を務める赤堀は「野球に対する思いが他と違うものを感じた」と先輩の姿勢にほれて同校の門をたたいた。チームの精神的支柱を担う絶対的主将は「赤堀さんのような選手になりたい」と、中学時代所属していたオール枚方ボーイズ(大阪)の後輩から憧れの存在となっている。
センバツの舞台で「日本一」の座をつかむことはできなかったが、「もう1、2段階レベルアップしないと勝機はない」と夏を見据える赤堀。甲子園での借りは甲子園で返す。そう誓って前を向いた。(熊田紗妃)
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