東日本大震災4年10カ月特集
環境省が昨年末、住宅など生活圏から20メートルの範囲や日常的に人が出入りする場所を除く大半の森林の除染を原則として行わない方針を示したことが波紋を広げている。東京電力福島第1原発事故で避難指示が出た地域は周囲が森林に囲まれた集落が多く、住民からは林業再生への懸念や「安心して暮らせない」などの声が上がる。一方、林業関係者からは「県内の森林全体の除染は難しい。作業者の安全対策を講じるべき」と、現実的な意見も聞こえてくる。
「森林除染」広がる波紋 再生へ懸念、環境省「物理的に困難」

作業に当たる林業従事者。より安心できる労働環境の確保に向け、県や林業関係者は作業者の被ばく対策を国に求めている
環境省が昨年末、住宅など生活圏から20メートルの範囲や日常的に人が出入りする場所を除く大半の森林の・・・[続きを読む]
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