営農再開を希望、地権者2割 富岡・復興拠点、23年春の解除後

 

 富岡町が帰還困難区域に整備している特定復興再生拠点区域(復興拠点)を巡り、復興拠点内の農地所有者の約2割が来春の避難指示解除後に営農再開を希望していることが23日、町とJA福島さくらのアンケートで分かった。営農再開の意向がないと答えた農地所有者のうち約8割が担い手に農地を貸し出したいと考えていることも明らかになり、町は貸し手と担い手を結ぶ取り組みを強化して農地再生を後押しする。

 23日、郡山市で開いた地権者説明会でアンケート結果を示した。拠点内の農地の地権者148人のうち110人から回答を得た。回答率は74.3%。営農再開の意向ありが約2割、再開意向なしが約7割、その他が約1割だった。面積でみると、拠点内の農地約90ヘクタールのうち再開意向があるのは約19ヘクタール。ただ、再開意向のない地権者と「その他」の地権者の中で「農地を貸したい」と答えた人の面積を合わせると約45ヘクタールに上る。

 このため町は支援策をまとめ、営農再開や適切な農地保全を後押ししたい考えだ。耕作を依頼したい地権者に対しては、町とJAが担い手とのマッチングを積極的に進める。町によると、すでに複数の農業生産法人が引き受けに意欲を示しているという。条件が合致した場合、地権者と担い手は「特定農作業受委託契約」を結び、担い手は収穫した販売収入のうち一定額を地権者に支払う。

 農地の保全を選択する場合には、地元の農業復興組合への加入や相談が必要になる。除染が完了した農地が対象で、避難指示解除後3年間実施される。

 説明会ではこのほか、町全体の営農再開の現状や農業関連施設の整備状況などについて報告があった。