健康づくり「早すぎ遅すぎない」 継続訴え、ふくしまトップ会談

県内の市町村長や健康づくり関係団体の代表を対象にした「健康長寿ふくしまトップ会談」が29日、福島市で開かれた。内堀雅雄知事や福島医大の安村誠司理事・副学長らが登壇し「健康づくりに遅すぎや早すぎはない」と述べ、県民自身が主役となり幅広い年代で健康増進に向けた取り組みを継続する重要性を訴えた。
県や福島民友新聞社などでつくる官民一体の健康推進組織「健康長寿ふくしま会議」が企画した。会長を務める内堀知事、安村氏のほか、ふくしま健民プロジェクト大使で俳優の箭内夢菜さん(郡山市出身)、若手経営者を代表し、県内を中心にスーパーを展開するいちい(福島市)の伊藤大地専務が「未来の自分のための健康づくり」とのテーマで意見を交わした。
会談の様子は動画投稿サイト「ユーチューブ」で配信された。9月8日まで録画映像を視聴できる。
早期の取り組みが大事
安村誠司氏 健康づくりで大事なポイントとして、食事、運動、休養の3点が挙げられる。若いうちから取り組んだ方が効果があるため、早い時期から取り組むことが一番だ。一方、60歳を過ぎても禁煙などは効果が出ることが分かっている。高齢になっても介護予防の観点から遅すぎるということはない。住民の健康づくりに責任を持つ市町村長は世代で縦割りにせず、連続的な事業を展開することが重要だ。
交流サイト きっかけに
箭内夢菜さん 普段から歩くことやバランスの取れた食事を心がけているが、若い世代は「まだ大丈夫」と思って健康につながる生活習慣を意識する人が少ないと思う。若い世代は今の時代、交流サイト(SNS)から情報を得ている。SNSで利用者の目に留まるような健康チェック表を掲載するだけでも、気付きのきっかけになるのではないか。生活習慣が将来に及ぼす影響を知ってもらうことが大切だ。
無理なく笑顔で継続を
内堀雅雄氏 知事としてこのような言葉は使いたくないが福島の健康指標はひと言で言うと「やばい」。メタボリックシンドロームを有する人の割合や喫煙率、食塩の摂取量、心筋梗塞の死亡率が全国ワースト上位にある。健康づくりの主役は県民自身。(食事で野菜を先に食べる)ベジファーストや(勤務中に意識して歩く)ウオークビズなどに始めの一歩を踏み出すこと、無理なく笑顔で継続することが大切だ。
意識しカロリー抑える
伊藤大地氏 40代になり、無理ができなくなっている世代だ。痩せにくく疲れがたまるため、意識してなるべく運動し、摂取カロリーを抑えることなどを意識している。社内には食生活の乱れから、肥満になってしまう従業員もいる。従業員に対しては健康の意識付けとして常に言い続けることが大切だと思っている。減塩などに気を付けながら、福島のおいしいものをしっかり食べることを啓発していく。
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